αリポ酸ってなに？

同僚が先日のあるある大辞典で、脂肪を燃焼するのに「αリポ酸」がいいって言ってたという。
「女の人の皮下脂肪は痩せにくいんだけど、男の人は内臓脂肪だから1週間で3キロ痩せたって」
「ほぉ〜」
と聞きながらも疑り深い私はそんなにＴＶを信じられません。何しろネタになりそうなことなら何でもするんだから。みのもんたがＴＶで「ブロッコリーがいい」といえば、スーパーでブロッコリーが飛ぶように売れるのだから、なにをかいわんや。もっともブロッコリー自体は栄養価も高い野菜であるからして、食べて悪いことはないだろう。しかしサプリとなると、それが高価な上に効果が疑わしいので、わたしはちょっとどうかなあと思うのである。

今流行のコエンザイムＱも若返りに聞くとか言っているけど、なんにせよ若い頃には多く体内に存在するものが加齢と共に減るのは、まさしく老化によるもので、それを外から補ったからといってどうなるものでもないのである。

αリポ酸、コエンザイムＱ、これらは補酵素（コエンザイム）と呼ばれるものなのだ。
http://133.100.212.50/~bc1/Biochem/Coenzyme.htm
コエンザイムＱは電子伝達系に使われる。αリポ酸はＴＣＡ回路（クエン酸回路とも呼ばれる）においてピルビン酸デヒドロゲナーゼ複合体や2-オキソグルタル酸デヒドロゲナーゼ複合体の補酵素の一つとして用いられ、アシル基転移に関与する。
ピルビン酸からアセチルーＣｏＡへ変換するさいにピルビン酸デヒドロゲナーゼ複合体が触媒として働くのだが、この変換は9段階からなるＴＣＡ回路の反応の1段階であるという。http://133.100.212.50/~bc1/Biochem/TCA_cycl.htm

代謝とはこのように複雑な回路にさまざまな物質が関与しているので、αリポ酸だけ補ったらすむというものではないのである。残念！
というわけで、サプリを摂り始めるととめどなくあれもこれも・・・、かくして山のようなサプリメントの錠剤が必要になるのである。