よしなしごとダイアリー

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オニバス講演会

講演会

今年開花した二見の末々池のオニバス、ぜひ来年も見たいと思い、オニバス講演会に行ってきました。
明石の中学校の理科の先生が講師で、オニバスについて色々お話を聞きました。表面に見える花は開放花と言って実際はあまりタネができないものだそうです。それと並んで閉鎖花がありますが、こちらは自家受粉してタネをたくさん実らせます。オニバスのタネは休眠状態になって何十年も生きていますので、ここでも数十年ぶりに花が咲いたというわけです。(大賀ハスが2000年ぶりに花を咲かせたというのも記憶に新しいところです。)ことしはたくさんハスのタネができたので、条件が整えば翌年も開花が可能だということでした。自家受粉でもなんとか生き延びてきたのですが、やっぱりオニバスは戦略的には古いタイプの花でして、数が少なくなったのも遺伝的多様性がなかったためではないでしょうか。

日本各地のオニバスが紹介され、いろんな保護やら条例やらあるのを見るにつけ、こちらの末々池にはなんにもなし。せめても住民の力で何とかしたいものです。

発芽には冬季は水を引いて池を干上がらせ、春になったら水をいれ、しかし水位はあまり高くないほうがよいとのことです。水利組合の方も来てましたが、末々池はため池という農業用水なので、いろんな利権が絡んでいて、住民が申し入れてもおいそれとは行かないもののようです。

さて、いま流行の「ビオトープ」ですが、関東の学校などに作ったビオトープが全て兵庫県産の水草だったりしたそうです。兵庫県にはなんと4万のため池があり、そのうち2万は淡路島にあります。そこに生える水草は貴重な固有種だったりします。人気のある水草は業者がやってきて引っこ抜いていくそうです。要望があればそれを栽培して売るわけですね。で、外国種を入れるのはもちろんとんでもないんですが、こんな経緯で千葉県に兵庫の水草が生えているのも環境にはよろしくないということでした。

それから、アンペライ。ゴザのことを「アンペラ」といいますが(アンペラとはポルトガル語を語源とする言葉)、このアンペラを編んだイというわけでアンペライ。別名をネビキグサと言うらしい。こんなのもこのあたりに生えてるそうなのであります。初めて見たので感激。

http://www.inamino-tameike-museum.com/