よしなしごとダイアリー

日常のあれこれをああでもないこうでもないと考える

ティファールのフライパン

中国製の土鍋が危ないというんで心配になったお客様が中国製のフライパンも危ないと聞いたといって返品においでになりました。
フライパンなんてのはほとんどが中国製、後はティファールと国産が2種類。


「これは日本製?」
「いえ、フランス製です」
「フランスは大丈夫なの?」
ティファールはフライパンメーカーとして最大で世界中で利用されております」


ティファールまで疑っちゃあもうフッ素加工のフライパンは使うなって感じですが、ここでティファールの歴史を少々。


1954年フランス人技師のマーク・グレゴリーがアルミニウムを塩酸処理して表面に小さい凹凸を作り、そこにポリテトラフルオロエチレン(略称PTFE フッ素樹脂)を400度で焼き付けることでテフロンが重合し、焦げ付かないフライパンを作ることに成功したのでした。


1956年ティファール社が設立され、フライパンが発売されたものの生産量は1日100個。


1961年アメリカの雑誌が取り上げて、週販7500だったものが10日後には月間100万個と爆発的に売れ、世界中に広まったのでした。


1968年セブ社とティファール社が合併。


1998年日本で「セブ」だったブランドを「ティファール」に変更しました。


というわけで、昔は圧力鍋というと「セブ」だったんですが、いまでは「ティファール」ブランドなのでございますね。


おまけ・テフロンの発見は1938年4月6日。


 「デュポンの研究所にいた27歳の化学者ブランケットは、クロロフルオロカーボン(FC=フロン)製造用の気体、テトラフルオロエチレンを入れておいた容器を開けた。1キログラム入れたはずの気体が990グラムしか出てこない。おかしいぞ・・・。謎を解く鍵は、底にたまった10グラムの白い粉だ。粉を針金でかきだして調べてみると、フッ素原子を2個はやした炭素原子が10万個ほどつながったポリマーだった。


 性質は目を疑うほどのものだった。酸にやられず、どんな液体にも溶けず、氷点下240度までしなやか、250度に熱してもくずれたりしない。500度でも燃えないし、手触りが妙につるつるだった。デュポンがこのポリマーにつけた洗礼名テフロンを知らない人はいないだろう。今生産量年5万トン、売り上げ700億円を誇る。」
(「化学物質ウラの裏」丸善株式会社刊より)