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よしなしごとダイアリー

日常のあれこれをああでもないこうでもないと考える

世界一売れている薬

世界一売れている薬

これは2006年の小学館ノンフィクション大賞「優秀作」「世界一売れている薬」です。


世界一売れている薬は何かご存知ですか。高脂血症の薬「スタチン」なのだそうです。
これを発見したのは日本人の遠藤章博士だということはさらに知られていませんね。


この本は遠藤博士の生い立ちから学生時代に始まり三共製薬における薬品の開発、その後認可されるまでのごたごたまでも書いております。


やけどを負って医者を志す博士の子供時代と野口英世が重なって見えます。もっとも野口英世は梅毒スピロヘータの培養に成功したというのは疑問視されているわ、発見したと信じた黄熱病の原因も間違っていたわで、伝記の業績はだいぶ水増しだったのでしたが。おまけに借金王だったしねえ。せっかく用立ててくれた留学の費用を一晩で遊興に使い果たしてすってんてんになり、再度借金するさまなど、とても子供には聞かせられません。


それはおいといて。


この薬がどういった作用で効くのかを解明していくあたりがとても面白く読めました。あとは三共製薬がこの薬を扱いかねていたようすとかが書かれているんですが、このおかげで5000億円は損をしたのではないかといわれていますね。もったいない。ちゃんと評価されていたら遠藤博士もノーベル賞ものだったかもしれないなあと思うのでした。


本全体としては、スタチンの開発か、遠藤博士の伝記か、三共製薬か、どれかに絞った方が良かったんじゃないかと。