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よしなしごとダイアリー

日常のあれこれをああでもないこうでもないと考える

ベルギーのチョコレートはなぜおいしいか

チョコレートの真実

今日のご本は「チョコレートの真実」(キャロル・オフ著 英治出版)です。


最初は飲み物だったチョコレートでしたが、脂肪分が50%もあって飲料としては飲みにくく扱いにくいものでした。それを19世紀半ば、オランダのバンホーテンが炒ったカカオ豆を圧搾して脂肪分を取り除き、アルカロイド類を添加しお湯やミルクに溶けやすい手軽なココアとして商品化に成功したのです。これはオランダは最良の原料供給地の一つを持っていたということが背景にあります。

その後イギリスで医師でクエーカー教徒のジョセフ・フライは蒸気式油圧圧搾機で粉末ココアの大量生産方式を編み出します。ココア製造の副産物である脂肪分を利用したいという一心で砂糖や香料と粉末ココアを加えて「お口で溶ける」チョコレートを開発。1847年大量生産することに成功したのでした。


ベルギーのチョコレートって言ったら王室御用達のゴディバ、マリー、コートドール、ガレーとかいろいろなブランドがあってどれもおいしいと評判です。


ヨーロッパの老舗のチョコレートはかつての植民地であるアフリカ諸国のカカオ農園から原料を調達しております。
特にベルギーはレオポルド2世自らが「コンゴ自由国」を個人の植民地として経営していて、搾取の限りを尽くしたわけです。その富をベルギーにふんだんに持ち込むことで、小国ながら豊かな王国は築かれていったのでした。


なかでもショッキングなくだりは
「レオポルド2世はコンゴの広大な領地の所有を主張し、これをコンゴ自由国と称したーーー実態は人類史の中でも暴虐を極めた搾取だったが。彼は象牙とゴムを集めるために、住民を奴隷として駆り出した。拒否した住民は死に至るまでむち打たれた。村人全員が虐殺された村もある。嫌々働く人々には管理人がバケツを見せた。バケツには抵抗した人々の切り落とされた手が入っていた」(P76より)
レオポルド2世の治世の間に1000万人の命が奪われたのだそうです。この時代のコンゴの人々の写真は右手がなかったりするのが多うございます。


カカオ農園などを含むアグリカルチャービジネスは現在なお奴隷さながらのアフリカ人の労働によるものであり、幼い子供の人身売買もまかりとおっていると聞くとチョコレートの味はいやましに苦いばかりでございます。



http://meinesache.seesaa.net/article/22885551.html
「マイネ・ザッヘより『レオポルド王の亡霊』」(2006 8/27)


http://sekai-no-shozo.blogspot.com/2007/07/blog-post_09.html
「世界の肖像 『すべてを奪われ、あとは悲しみだけ・・・』」(2007 7/9)


http://www.nihongo.com/shopping/chocola2.htm
ベルギーのチョコレート屋さん」


http://www.godiva.co.jp/about/chocolate_history.php
ゴディバ チョコレートの話」