よしなしごとダイアリー

日常のあれこれをああでもないこうでもないと考える

こちらコーヒーになります

金田一先生の講演の続きです。


「非常に評判が悪いのはコンビニの用語ですね。『こちら、コーヒーになりまぁす』とかね、じゃあ、コーヒーになる前はなんだったのかって。そういうことろでバイトしてるのがうちの学生なんですよ。おまえたち、こちらーコーヒーになりますってそんな日本語はないんだよ、コーヒーです、か、コーヒーでございますのどちらかしかないんだって、そういうとね、彼女たちは私たちが出すのは一番高くたって378円のコーヒーだ、とてもコーヒーでございますって言うほどのもんではない、だけどコーヒーですではちょっと物足りないその中間が欲しいんだって言うんですよね。それはもっともなんです。でも、日本語の標準語には2種類しかないんです。ところが、関西弁にはそれがあるんです。中間が。でも最近は使われなくなっているようですが、それはね、『コーヒーでおま』、っていうの、これなんですよ。さすがに長い歴史のある言葉ですよ。」


「だいたい、なりますって言うのおかしいじゃないですか、それじゃそれになる前はなんだったのって聞きたくなるでしょ?この間あたまがいいなって思った人がいてね、こういうイベントの案内する人ですが、『こちら出口になります』っていうから、じゃあ出口になる前はなんだったの?って聞いたら、その人『出口になる前は入り口でした』ってこたえたの。あったまいいね、もうまいった、これからそういうことは聞かないことにしようと思いました」